皮膚外科部門|茨木市の皮膚科|吉川医院|阪急茨木市駅から徒歩1分

〒567-0817 大阪府茨木市別院町5-3 ケイズコート茨木別院町101号
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皮膚外科部門

皮膚外科部門|茨木市の皮膚科|吉川医院|阪急茨木市駅から徒歩1分

皮膚外科について

当院では、外傷や、やけどを応急的に処置したり、できものの良性、悪性を的確に診断し、外科的切除、組織診断まで施行しております。
できものは放置せず、早めの受診をおすすめします。
また爪切り、うおのめ、たこ、床ずれ処置も施行していますのでお気軽にお申しつけ下さい。

皮膚外科の対象となる主な疾患

皮膚外科の主な疾患

けが(切り傷、擦り傷、皮膚が裂けた傷、刺し傷、咬み傷)

包丁で指を切った、トゲをぬいてほしい、傷の手当の仕方を教えてほしい、膿まないようにしてほしい、傷がぱっくり開いているので縫ってほしいなど
皮膚科救急にも対応しています。

熱傷(やけど)

日常生活で多い外傷は熱傷(やけど)です。
やけどを負ったら、まずは冷やすことが重要です。水道水を患部にあて、15分から30分ほど冷やしてから受診して下さい。やけど範囲が全身の広範囲にわたる場合、特に赤ちゃんや小さなお子さんの場合は救急病院や大きな病院がいいでしょう。
Ⅰ度のやけどの場合は、ひやけ程度に患部が赤くなったり、ひりひりしするだけで済むので受診はいりませんが、やけど負ったあと、数時間から1、2日たって水疱ができてくる場合はⅡ度のやけどになっていますので、必ず受診することをおすすめします。その場合、水疱は自分で破らないように清潔なガーゼで覆って受診するようにして下さい。(ばんそこうや傷パワーパットはダメです)
また冬場に多いのが、低温やけどです。カイロを長時間素肌にあてていたり、湯たんぽを朝まで足にあてていたりで受傷する方が多いです。低温やけどの場合は受傷後1週間ほどたってから症状がでてきます。そのため一般的なやけどのように水道水で冷やすなどといった処置は行わず、

速やかに受診することをおすすめします。低温やけどは、重症化(やけどの深達度が深い)する傾向があるため、必ず受診して下さい。
当院では、やけどの程度に合わせた適切な軟膏処置、または外科的処置、自宅での処置方法を細かく指導しています。

傷あと(ケロイド)

ケロイドとはやけど・擦り傷・切り傷などの外傷、手術後やにきび、ピアス挿入などをきっかけに、
傷が治る過程で組織の異常な増殖が生じることによって盛り上がっていく病気のことです。通常の瘢痕(はんこん:傷が治ったあとにできる傷あと)とは異なり、傷の範囲を大きく超えて、ミミズ腫れのように広がっていくのが特徴で、痛みやかゆみを生じるようになります。発症には遺伝や体質も関与いていると考えられます。

当院での治療は抗アレルギー剤の内服治療、皮膚の炎症を抑えるステロイドの塗り薬やテープ、注射などを施行しています。ご相談下さい。

褥瘡(床ずれ)

褥瘡(床ずれ)は、在宅や施設入所中で長期間寝たきりを余儀なくされている方や、車椅子生活をされている方などに多くみられます。体の限定した部位が長時間圧迫されることにより、その部位の血流がなくなり、組織が損傷されて起こります。大きな骨と床に挟まれる部位にできやすく、仙骨部(でん部の正中部)、坐骨部(でん部の骨が突出する部位)、大転子部(大腿部の骨が突出する部位)、腸骨稜部(骨盤前部の骨が突出する部位)、踵部(足底)などが好発部位です。
急性期褥瘡(発症から1週間から3週間までの間)は、皮膚の赤みの持続、浮腫、水ぶくれ、表皮の剥がれといった症状が現れます。重症化すると浸出液が多くなり、細菌による化膿や組織が白くなったり黒くなったり(壊死)します。

当院は床ずれ処置も行っています。適切な外用処置、自宅、施設での処置法を指導します。
また皮膚が壊死、感染している場合は局所麻酔下に、壊死部を外科的に取り除き、良好な肉芽ができるように促します。
当院は建物1階で、車いすの方でも安心してご来院頂けますので是非相談して下さい。

たこ(胼胝 べんち)・うおのめ(鶏眼 けいがん)

魚の目・たこは圧迫や摩擦刺激に対する皮膚の防御反応です。
特定の部位に圧力がかかり、皮膚が刺激されると、角質が厚く硬くなります。サイズの合わない靴をはいたり、また外反母趾や人それぞれの指の曲がり具合、歩き方などでスポーツや長時間の立ち仕事をきっかけになることが多いです。

  • 魚の目とは

足の裏の突出したところや指のふち、指の間などに多くみられます。患部の中心に〝しん〟ができ、圧迫されると強い痛みを伴います。

  • たことは

足の裏の突出しているところなどに多くみられます。患部の中心に〝しん〟はなく扁平で圧痛はありますが、さほど痛みはありません。

当院では予約制ではなく、うおのめ・たこの切除をおこなっています。好評ですので是非おためし下さい。

巻き爪、陥入爪、爪の変形、爪切り

巻き爪は、爪の端が内側に巻いている爪の変形です。陥入爪は爪の端が周囲に食い込んで炎症を起こしている状態です。

  • 陥入爪について

爪の端が周りの皮膚に食い込んで炎症をおこしている状態です。痛みや腫れを生じ、さらに皮膚にできた傷が感染をおこし、化膿したり、不良肉芽(爪の端に赤く盛り上がったいぼ状のできもの)ができたりします。足の親指におこることが多く、主な原因はまちがった爪切りによる深爪や合わない靴や圧迫の強い靴下などの着用による爪の圧迫とされています。また幅の広い爪、巻き爪などの爪の変形、扁平足や外反母趾などの足変形、足のむくみ、あと、忘れてならないのは爪白癬(爪の水虫)が原因となることもあるので、水虫チェックは重要です。

当院ではまず圧迫をさける、正しい爪切り、フットケアの方法を指導し、治療としては、

・爪水虫の原因の方は爪水虫の治療をする。

・爪が皮膚に食い込まないように綿花などをいれて炎症をおさえる

・ワイヤーなどで爪矯正をする

など保存的治療を施行した上で、それでも再発を繰り返す炎症を伴う陥入爪に対してはフェノール法という外科手術を施行しています。フェノール法とは爪のくいこんだ部分を除去したあとに組織腐食作用を持つフェノールを爪母(爪を作る部分)に塗ることにより、食い込んだ部分に再び爪を生えさせず再発を防ぐ手術です。

保険適応で、局所麻酔下に施行でき、約20分程の日帰り手術で好評です。ご相談下さい。

爪切りについて

当院では予約制ではなく爪きりをおこなっています。ご自分で爪を切れない方や爪が分厚くて切るのにご苦労されている方に好評です。
是非ご相談下さい。

良性のできもの(ほくろ、脂漏性角化症、脂肪種、粉瘤、稗粒腫、汗管腫、スキンタッグ)

ほくろ 

まずは診断が大事です。多くの症例を経験してきた視診とダーモスコピーという拡大鏡を使って良性か悪性の診断した上で、明らかに良性の場合は大きさによって外科的に切除するか(保険診療)レーザー治療をするか(自費診療)判断します。
当院では悪性かどうか疑われる場合は必ず皮膚生検するか、外科的切除の上で組織診断するようにしています。

脂漏性角化症

老人性ゆうぜい(いぼ)ともいわれる良性の皮膚腫瘍です。20歳過ぎてからみられるようになり体質にもよりますが徐々にふえてきます。頭部から足まで全身でみられますが、平らな茶色いシミのようなものから黒く盛り上がっているもの、茶色いままで盛り上がっているもの、イボ状のものまで形状、色も色々あります。
これもまずは診断が大事です。特に黒色のものは悪性黒色腫、基底細胞癌や有棘細胞癌との鑑別、顔面のシミは日光角化症(まだ癌ではないがほうっておくと癌になる可能性のある前癌病変)との鑑別が重要です。
治療は当院では保険診療による液体窒素療法、外科的切除、レーザー治療(自費診療)を施行しています。まずは診察の上ご相談下さい。

脂肪種 

皮膚の脂肪組織が増殖することによって生じる良性腫瘍です。体表の様々な部分に生じ、皮膚の下のやわらかいできものとして触れることができます。色々なタイプがありますが、腫瘍の内部で血管が増殖しているタイプは血管脂肪種と呼ばれ痛みを伴うことがあります。
ほとんどの場合良性ですが(ごくまれに悪性もあり)治療をしないと徐々に拡大していくケースが多々みられ、中には巨大化して20㎝以上あるいはそれ以上になることもあります。

治療は外科的手術(保険治療)になります。10㎝以下であれば当院で日帰り手術可能です。
早めにご相談下さい。

粉瘤(ふんりゅう)

一般的に「脂肪のかたまり」と呼ばれる病気で、体中のどこにでもできる良性の皮下腫瘍です。皮膚の上皮成分が皮内や皮下に落ちて袋を形成し、その中に垢や脂がたまってできた固まりが粉瘤です。多くは数ミリ程度の盛り上がった状態から次第に大きくなり、数センチほどの半球状になることもあります。日頃は痛みは伴わない皮下のクリクリとしたしこりですが、皮膚表面から雑菌がはいり炎症をおこすと皮膚表面が赤くなり、皮膚が破けると膿汁と臭い粥状の固まりを排出します。膿を出そうと無理に圧迫すると、袋が破れて脂肪織内に散らばり慢性化してしまうこともありますので、内容物を無理に排出することは避けて早めに受診して下さい。

当院では炎症をおこしたものは抗生剤でちらすか、それでも軽快しないものは切開して、排膿します(保険適応)。炎症をおこしておらず、切除希望される場合は外科的切除(保険適応)を施行しています。
これも放っておくと大きくなり、切る範囲が大きくなりますので、早めに受診して下さい。

稗粒腫(はいりゅうしゅ)

皮膚表面にできる12mm大の乳白色の小さなブツブツした塊からなる良性皮膚腫瘍で、多くの場合、顔面の目のまわりや鼻などにできやすい腫瘍です。
美容的にとってほしいと来院される方が多く、予約なしで注射針で先端に穴をあけ簡単にとれます(保険適応)ので来院の上ご相談下さい。

スキンタッグ(アクドコルドン)

スキンタッグとは主に首まわりにできるイボです。良性の腫瘍なので、人体に直接害のある病気ではありません。小さいものはアクドコルドンとも呼ばれます。
通常このイボに痛みやかゆみはなく、肌と同じ色をしたやわらかいイボです。イボの大きさは1mm~数mm程度で、まれに一度でたくさん発症することがあります。
首以外にも、まぶたやわきの下、胸元などの皮膚が比較的薄い部分にできやすいです。

当院では小さく有茎性のものは(皮膚からぶら下がっているもの)は医療用のメスやハサミで切り取ります。多発したもので平べったいものは局所麻酔の注射やテープを貼って、電気メスまたはCO2レーザーを用いて焼却します。(自費診療になります)
短時間でとれますので結構よろこばれます。来院の上、是非ご相談下さい。

悪性のできもの(悪性黒色腫、基底細胞癌、有棘細胞癌、日光角化症、ボーエン病など)

皮膚癌は体の表面(顔などの患者様自身で見える場所)にできるので、内臓癌や血液の癌に比べると“初期に発見できる癌”と言えます。しかし、癌といっても痛みやしびれといった症状が出ることはまれであるため、大きくなってからとか、いわゆる進行癌になってから受診される患者様も数多くおられます。
特に顔面の癌は早期はいわゆる“シミ”や“ホクロ”として数ミリの大きさから現れるため、
そこに誤って昨今はやりの美容レーザーなどをあててしまうと、癌の進行を早めてしまう可能性もあり、実際そのような患者様も多々おられますので、まずは早めに皮膚科専門医を受診し、適切な診断のもと治療すべきと思っております。

皮膚癌の診断

まずは診断が大切です。皮膚科専門医は大学病院や総合病院で何百例にわたる皮膚癌を経験しているため、まずは視診や触診である程度の診断ができます。
最近は当院でも採用しているダーモスコピーという拡大鏡が診断にかなり役に立ちます。
視診やダーモスコピーを用いて癌を疑った場合は、その癌の大きさや種類によって、はじめから全摘出して病理組織検査で確定診断をつける場合と、腫瘍の一部を切除して(皮膚生検)を行い、確定診断をつけてから手術を行うこともあります。リンパ節や他の臓器へしている可能性を疑えば超音波、CTMRIPET-CTなど画像診断を行う必要があります(他施設紹介となります)。

いつも全ての検査を必要とするわけではありませんが、適切な治療を選択して頂くためにこのような検査をうけて頂く場合があります。

悪性黒色腫

皮膚癌の一種でメラノーマとも呼ばれています。皮膚の色と関係するメラニン色素を産生する、メラノサイトという皮膚の細胞が悪性化してできる腫瘍です。
メラノーマの多くは、褐色から黒色のシミ(色素班)や皮膚から盛り上がった腫瘤(しゅりゅう)として皮膚の表面に現れます。一般的に黒く、形が左右非対称、輪郭がギザギザしている、色むらがある、大きさが6mm以上ある、急激に大きくなる、色、形、かたさなどが変化するという特徴があります。メラノーマが疑われた場合はダーモスコピー検査を行います。
また正確な診断をするために皮膚生検を行うこともありますが、視診やダーモスコピーで悪性黒色腫が疑われる段階で大学病院など高次病院へ紹介しています。

はじめは最近になってできた、いわゆる“ホクロ”として来院される方も多く、発見が遅れると早期に全身に転移するきわめて悪性度の高い癌のため、単なるホクロとして放っておかず早めに皮膚科専門医に受診をおすすめします。

基底細胞癌

皮膚は、表面に近い部分から、表皮、真皮、皮下組織に分かれます。
基底細胞癌は、表皮の一番下の層にある基底細胞や毛包(毛根を包む組織)を構成する細胞から発生する腫瘍です。体の表面のどこにでもできますが、顔面に発生することが多い癌で、転移することはまれです。発生要因としては、紫外線、放射線などが関係していると考えられています。

基底細胞癌の多くは、はじめはわずかに盛り上がった直径1~2mm程度の黒い点が皮膚の表面にあらわれます。次第に数個の黒い点が集まり、円形や楕円の形に広がります。さらに進行すると中央部がへこんで潰瘍化してくるのが特徴です。

当院では基底細胞癌が疑われた場合には、ダーモスコピー検査を行います。ダーモスコピー検査でも診断が難しい場合は皮膚生検で確定診断し、腫瘍の辺縁より2mm3mm離して拡大切除を行います。早期の手術でとりきれれば転移することは稀な癌です。早めの受診をおすすめします。

有棘細胞癌

有棘細胞癌は、表皮にある有棘層の細胞が悪性化してできる腫瘍です。
顔や頭皮など日光にあたる部分にできることが多いため、紫外線が発生の要因の一つとして考えられています。その他にやけどのあとや放射線、化学物質、ウイルスなども関係していると考えられています。
有棘細胞癌は一般的に、できはじめは、通常の肌の色から、ほのかな紅色に変化するため、特に顔面にできた場合は皮膚炎と間違われやすいです。前癌状態の日光角化症です。
そこから腫瘍表面がかさついて硬くなり、まだらに少し盛り上がったり、しこりができたりします。
またただれや潰瘍ができることもあります。進行すると、腫瘍から体液が染み出したり、悪臭を伴うこともあります。検査はダーモスコピーを行いますが、正確な診断をするために皮膚生検をして確定診断します。

有棘細胞癌は進行するとリンパ節転移から全身の転移しますので、特に顔面にできた赤みや盛り上がり、やけどや傷あとにできた盛り上がったできものは早めに受診して下さい。

日光角化症

まだ皮膚癌になっていない前の病変(前癌病変)です。放っておくと前述の有棘細胞癌に進展する可能性のある皮膚癌前駆症です。
顔面に多く、紫外線が発生要因の一つです。紫外線は遺伝子情報が含まれるDNAを傷つけることがあり、紫外線によるダメージが蓄積することで皮膚癌の前駆症へ進行していくのです。

症状としては顔面など特に日光露光部に皮膚がかさかさしたり赤くなったりします。初期はシミや皮膚の老化現象として間違えられることが多いため、早めに皮膚科専門医に受診することが大切です。

治療としては原則切除が基本ですが、60歳以上の高齢の方が多いため、当院では腫瘍の数、腫瘍の位置、患者様が耐えられる治療法に応じて治療しています。有棘細胞癌に発展するまでには、かなりの年数がかかることが多いため(急激に進展することもるため注意が必要です)
患者様の身体状態により、腫瘍の数が少ない場合や患者様がほかの治療法に耐えられない場合には液体窒素療法(液体窒素で凍らせる治療)や削り取る治療によって腫瘍を取り除くことができます。また最近はイミキモドという外用薬が保険適応となり副作用に注意して処方しています。

若い方は日頃からの紫外線対策が発症予防となりますので、日頃からしっかり対策して下さい。

ボーエン病

ボーエン病は有棘細胞癌と同様に表皮の有棘層の細胞が癌化しますが、その増殖は表皮の中だけにに留まり(表皮内癌と呼ばれています)、まだちゃんとした皮膚癌にはなっていない前癌状態の病変です。この状態で切除すれば転移することはありません。
はっきりした原因は不明ですが、紫外線やヒトパピローマウイルスが関与するといわれています。中年以降に発症します。表面が赤くざらざらした状態で形は円形や楕円形が多いです。
よく湿疹と間違われることが多く、当院へも湿疹の薬を塗っていてもよくならず来院される患者様を多くおみかけします。

診断は皮膚科専門医であれば視診上ある程度は診断できますが、確定診断はやはり皮膚生検を行い病理組織検査で行います。治療は原則として腫瘍より数ミリ離して全切除します。
小さな病変は切除後、普通に縫い合わせて閉鎖することも可能ですが、大きなものは植皮術(皮膚移植)が必要となることがありますので、治りにくい湿疹様病変がある場合は早めの受診をおすすめします。